[2005.05.07]
  将来の世界の根幹


 ▼File sharing in Canada(p2pnet.net)【英語】
  http://p2pnet.net/story/4746


 わたしにはメーリングリストやチャットなどで片言の英語を用いて話をする,米国人,カナダ人,香港人,韓国人の知り合いがいる。だが誰も,相手がどこの国に住んでいるからと,罵ったりしない。ネットワーク上では,国,と云う存在など,なんの意味もないことを知っているから,当然だ。

quote:カナダでは別に,音楽ファイルを共有することが合法なわけではない。だが,ほかの人が利用可能な状態に置くにしても,ユーザーが自分の音楽ファイルを使用することは違法ではないという判決は出ている。ファイル共有ソフトの開発者を訴えられるように法律を変えようと云う音楽業界の動きは,米国のようにユーザーを訴える権利を持ち合わせていないことの証拠と云えよう。

 カナダと云う国は,他国に比べるとファイル共有に対して不思議なほどユーザーを守る姿勢を示している。ユーザーは自分が購入した曲を自由に利用する権利を持っており,それを制限すべきではない,という基本的な姿勢を示し,アップロードしている者の情報をプロバイダーは公開すべきだと云う音楽業界の訴えには,通信の秘守性の方が大事とあっさり却下した。別に著作権とやらで守られているファイルを公開するのがよいとも悪いともきちんと示してはいないようだが,ファイル共有を行なうことは違法でなどありえない,と云い切っているように受けとれる。米国では1万人近い人々がファイル共有を行なっていたことを理由に訴えられ,罰金などを受けているが,隣のカナダではそんな状況だ。わたしたちはどの国の見解を受け入れるべきか,と考える,その前に。

 いつまで人は,国と云う単位で行動をし続けるのだろうか。米国が嫌いだとか,中国が嫌いだとか,韓国が嫌いだとか,日本が嫌いだとか,ネット上でもそれ以外でもそんな意見ばかりを目にする。口汚く相手の国を罵り,場合によっては暴力的な言動を浴びせる。はた目からみていると,なんとも醜くみすぼらしい(わたしの目には,日本人の行動もかなり醜い)。ネットワークを中心として生きている人間には,自分の国を主として生きる理由も意味もない。だから,もっともまともだと思える見解を示すカナダの司法は世界の中心であり,わたしもその見解以外を受け入れる理由を持たない。日本の法律や警察など,世界の端っこのさらに外側にいるような存在感しかなく,鼻で笑っていればいい程度のモノだ。いま,世界はそのように,成り立っている。そして,将来的にそれが,世界を形成する根幹となる。

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